音楽の始まりは?

近代音楽の始まりはバッハ、JAZZの始まりはサッチモ、現代音楽はジョンケージ、演歌は川上音二郎の「オッペケペー節・・・・・・
というような」ジャンルのハナシはいろいろな分野の専門の方が文献をかかれています。私は、その前の前、音楽の発生のことを最近よく考えます。

アフリカで人間の祖先が地面をたたいた、これが音楽の始まりであるという話を以前聞いたことがありますが、本当でしょうか?リズム、旋律・和音は融合したものと考えています。

それでは、原始の昔に戻ってその起源を検証してみましょう。
動物は、興奮したり緊張したりするとドーパミンという神経伝達物質が放出されます。狩りをしたり、他の個体とテリトリーを争ったり、交配に適した異性を獲得しようとする時に、このホルモンが放出され、血管の収縮・昇圧・頻脈などの作用を発現させます。

ドーパミンの作用が過剰になると付随意運動という意識で制御できない運動が、手足・顔面などに起こります。このような病態以前にも、緊張や興奮は貧乏ゆすりや指をたたくタッピングなどの振戦症状(ふるえる)を起こしやすくします。ドーパミンは中枢では多幸感、快感作用がありますから、人間はこれが過剰の状態をここちよいと認識するようになります。

おもしろいことに、人間はドーパミンが足りない状態でも振戦をはじめます。大脳の黒質線条体で作られるドーパミンがなくなると、周期的な振るえが始まります。タバコによりドーパミン受容体の感受性が鈍くなると、いらいらいしタッピングをはじめます。これは足りなくなったドーパミン刺激を震戦という逆フィードバックをかけて補おうをしているとしているのではないでしょうか。また、単純な運動を長く続けることによりエンドルフィンも分泌され、より幸せな状態に導きます。

このように、人間は猿の時代から周期的な震戦運動=リズムが幸せをよぶと刷り込まれているのです。

単純な太鼓の音で、ぴょんぴょんはねているだけでトリップしてしまう人もいますね。ドパミンやエンドルフィンは覚せい剤と同じ作用機序ですからそんな過激なこともできるんです。。



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