「ケーナへの道」
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息を吸う2
解説は英語はですが、見ているだけで腹式呼吸がよく分かります
がんばって最期まで見てね
Using the Diaphragm - London Vocal Coach
-不自然な呼吸-
呼吸筋群を効率よく使うために、多めに息を吸う必要があることを書きました。
管楽器の先生は、「不自然に息の吸い方をしないように、自然に呼吸しなさい
。」
と教えることが多いのを知っています。これは、間違いではありません。
演奏に必要な量の空気だけを吸うには、無理な呼吸は必要ありません。
初心者の方にはそれが出来ない。先生は、意識しなくてもよい呼吸をしているのです。
ほとんどの方が、管楽器に必要な量が分かりませんから、最初だけでも、不自然でもたくさん息を吸う練習をしたほうがいいと思います。
目一杯吸った状態を100
息を吐ききった状態を0とします
概念的ですが、90から30の間の息だけが、高い圧力を維持できます。
90以上は、呼吸筋が伸びすぎて、30以下は収縮しすぎて圧力を上げられません。
ワンフレーズ40の息が必要な場合は「70まで吸って30で終われば」すべて
よい音で吹き終わることができます。
ところが、多くの場合50までしか吸わないので、吹き終わりは10になってしまっています。
または、30しか吸わないので、フレーズの最後まで息がもたない。
これでは、フレーズの終わりの音色が死んでしまいます。。
上手な方は、特に意識しなくてても自然に70まで息を吸い、80は吸いません。
だから、よい音なのに最小限の呼気しか必要ないのです。
練習を続けて、しっかり圧力が上がるようになったらたくさん息を吸うイメージをしなくても、よい状態を維持できるようになります。
-呼気量を決める-
これができない場合は?
何も考えずに90吸えばいいのです。
ブレスのたびに、目一杯寸前まで息を吸えば、たいがいよい音がします。
私が、初心者の方のレッスンをする場合は、ブレスのたびに「はい、吸って!」
「思いきり吸って!」としつこいほど繰り返します。
または、いっしょになってスーっと音がするくらい不自然に息を吸います。
そうすると、その日の内にしっかりとした芯のある音に変化してきます。
ところが、次回のレッスンでは、はまた元に戻ってしまっています。
これを何度か繰り返すと、無意識できるようになっています。
この方法は、長い間続けるものではありません。よい音が出るようになったら、
フレーズの長さを考えながら、より自然で効率的な息だけ吸いましょう。
-Point-
音に悩んだら、何も考えずにたくさん息を吸う!
簡単なのに、やってみると難しい
ちゃんと吸うのは最初の一回だけ。二回目からは、いつも通りほんの少ししか
吸わないで次のフレーズに突入します。
-たくさん吸えないのはなぜ?-
この原因は、たくさんの息を吸える体ができていないことにあります。
何十年も浅い呼吸しかしていないと、肋骨の可動域が少ないので、
吸いたくても吸えなくなっています
-Point-
ケーナを持っていないときでも、深呼吸の練習をしてみましょう。
肋骨の上の部分は、軽く上下にしか動かないので、たいして容量を増やしません。
大切なのは、肋骨の下の部分を横に広げることです。ここは、軟骨につながって
いるので、ストレッチにより横に広がります。
肋骨の下横を手の平で押さえながら、深呼吸して動いているのを確認してください。
次に、横隔膜
前に書いたように、横隔膜は収縮すると下にさがります。
ですから、
息を吸うときにはみぞおちのあたりに力を入れて、横隔膜が下がって
いることを確認してください。
これは、たくさん吸えばかってに下がっているので
吸った状態が、横隔膜が下がっている状態だと意識するのもよい方法です。
息を吐く2
-再び呼気-
一番の基本は、横隔膜を緊張させておくこと。 呼気筋が強い力で収縮すると、圧力に負けて横隔膜が下がります。 こうなると、息の圧力は下がってしまいます。
上に上げるのではなく、緊張させて固くしておけばいいので、おなかを 凹ませる必要はありません。 とはいえ、どんな状態が緊張しているのかは、体の内側の筋肉なので なかなか意識することができません。意識するには、新呼吸でたくさん 息を吸った状態のみぞおちのあたりの緊張を覚えておいて、最後まで維持します。
-Point-
たくさん吸うと、横隔膜はかってに緊張している.
その状態を覚える
-だめな呼気-
ラジオ体操第一!「深く息を吸って、吐きましょう!」の深呼吸をしましょう。息を吐く時は、口から吐いてください
ふ〜〜と抵抗なく吹いてますね。 どんなに息をたくさん吸っても、どれだけ強く吹いても、この体操呼吸では笛は吹けません。
強く吹いて!と言うと、息を勢いよく出そうとしますが間違えです。強く!というのは圧力を上げて!という意味です。
-圧力を上げる-
息を吸うレッスンが終わった方なら、圧力を上げる筋肉の準備はできています。 ところが、圧力を制御する弁の用意がまだできていないのです。
肺からの高い圧力を唇だけで制御することはできません。 唇は、繊細なアンブシシュアを維持しなければなりませんから弁の機能には限界があります。 そこで登場するのが、声帯です。 声帯は肺からの圧力を受け止める最初の弁で、唇と連動して圧力を制御します。
・「あ〜」と声を出す
・口を開けたまま、圧力をかけたまま声を止めることができますか?
のどを絞るような感じですね
圧力がかかっているでしょ
それは、声帯が弁になって息の流れをとめているからです。
弁の存在を実感しましたね(*^_^*)
-Point-
息の圧力を上げるのは声帯
練習方法
ケーナを手に持ってください。
目一杯息を吸って!
「あ〜」と声を出して、すぐに圧力を下げないで口を開けたまま声を止めてください
。
口を開けて、息を止められますね
。その時、肺の圧力が上がっているのが分かりますか
。
声帯を絞めたままで、肺の圧力を上げたり下げたしできることを確認できます。
うまい管楽器奏者が声帯を閉じて演奏することを始めて報告した医師のサイト
肺の圧力を声帯で止めたまま、口を閉じ、ケーナを唇にあて吹き始めましょう
曲でなくてもかまいません
。ロングトーンだけでも、音が変わっているのが分かるはずです
。芯のある、強い音になってます。
-Point-
ロングトーンの練習をする時。息を吸い、一度とめてから吹く
声を出さなくてかまわないので、吹く前に息をとめて。圧力を感じてから音出しをします。こんな簡単な約束で音は変わってきます。
-日々の練習-
・口すぼめ呼吸
@息を吸うときは、鼻でも口でも好きなところから、たくさん息を吸う
A肋骨に手を当て、広がっているのを確認する。
A息を吐くときに、口をすぼめて抵抗を付けて吐きます。
簡単でしょ。この方法は、慢性閉塞性肺疾患が指導されるもので、
気管の内圧を高めて、肺から空気をたくさん出せるようになります。
私は、暇があるとこれをやってます。
電車、エレベーターの中、会議中(*^_^*)
口すぼめ呼吸をしながら、横隔膜 肋骨 呼吸筋 声帯 いろいろな
部品の動きを意識する練習になります。
最初はぜんぜん分かりませんが、だんだん意識できるようになります。
・椅子に座る呼吸
@椅子に座って背筋を伸ばす
A思いきり息を吸う 肋骨が広がっているのを意識する
B息を止めたまま体を45度前に倒す
C横隔膜が下にさがっているのがよく分かります
D口をすぼめて、ゆっくち息を吐く
・寝転がる呼吸
@横になって上を向く
A息を吸うときにみぞおちが上がり
B履くときに下がることを確認
その時に、肋骨の動きを意識する
これらの練習方法が、レッスンを受けている先生の方法と違う場合は
先生の方法を優先してください。呼吸は単独で身に付けるものではなく、
音楽を作る方法の一つです。教師は、たくさんの要素を考え、生徒に
最も適したものを勧めてくれています。
参照文献
『標準生理学(第5版)』、本郷利憲等編、医学書院
『TEXT生理学(第3版)』、堀清記編、南山堂
quena andante
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