竹ケーナ製作は、十分にケーナを吹奏できることが前提になります。この十分というのは、一応吹けます!ではなく、しっかりとした息を安定して出せる。という意味です。
どれだけ製作の技術が上がっても、吹奏力がない方によい楽器は作れません。
製作力=チューニング力=吹奏力だと思って、よい楽器を作るためにケーナの練習をしましょう。
・まず
自分のお気に入りのケーナと同じ太さの竹を探して、同じ位置にやや小さめの穴を開けます。この時気を付けるのは、同じ外径の竹ではなく、同じ内径の竹を探すことです。竹は節の部分で内径がくびれているので、節そばの切り口から見ただけでは内径は分かりません。ケーナの全長(G=38mm)程度のところでカットして、内径を測定します。
歌口を作って音を出します。元のケーナよりも小さめに指孔を開けてあるので、音は低くなっているはずです。そこでナイフやヤスリで穴を大きくしながら音程を合わせます。
簡単に穴を大きくするには
ルーターで孔の上を削る
ハンドドリルなら、三角の回転ヤスリで摩擦で大きくする
・オクターブの調整
私は2オクターブめの高い音に合わせます。低い音は多少音程悪くても気になりませんが、高い音のずれはほんの少しでも気になるからです。
穴ひとつひとつに調整のコツがありますが、これは文章では伝えらません。経験を積むことで正確に調整できるようになります。
・最終調整
最初はチューナーを見ないで、音を出します。音が安定した時にチューナーを見て何セントずれているのかチェックします。チューナーをずっと見ていると、息で音程を調整してしまいます。本当の性能を見るには、その孔の一番響く音を出して、その音の音程をチェックする必要があります。
次に、実際に演奏してみて音程のおかしい音を探します。チューナーではピッタリだったはずの音が、演奏すると30セントもくるっているなんて、普通です。チューナーよりも自分の耳を信じて調整しましょう。